メタン発酵
メタン発酵によるバイオガスの生成は、地球歴史上一番古い細菌であるメタン細菌を利用して廃棄物を資源に変換する、「生きている」自然ビジネスです。
湿式メタン発酵技術
畜産系・産業廃棄物系廃棄物の処理が可能なソリューション。
湿式メタン発酵技術は、液体状・半液体状の有機性廃棄物を発酵槽内で嫌気性発酵させてメタンガスを発生させ、焼却あるいはタービンを回すことによりエネルギーを得る方法。NASKEOデザインの湿式メタン発酵プロセスは、計画出力80kW規模以上のプロジェクトに適しています。
NASKEO湿式メタン発酵のメリット
高度な前処理技術
投入原料の乾物量に上限無し
消化液還元システム
希釈水を激減
廃棄物の混合発酵が可能に
ガス量がより高く
消化液減容対策
消化液の保管容量が
7割まで減少
湿式メタン中温発酵過程
1. 原料の有機物を原料種別に合わせて適切に前処理。
2. 前処理した原料を円型発酵槽に投入。槽内で原料を攪拌し、37度の嫌気性環境にて発酵させます。槽内の滞留日数は、原料によって異なります。
3. メタン菌は有機物を分解し、バイオガスを排気して流体の上に蓄積。バイオガスは、メタンガス(約55%)、二酸化炭素(約40%)と他のガスで構成されています。
4. 他のガスには有害ガスの硫化水素が含まれ、これを除去するために「生物脱硫」という発酵槽に微量の酸素を注入する技術を使います。
5. 脱硫されたバイオガスを、熱電併給発電機(CHP)およびその他のガスアップグレーディング・ユニットへ送って利活用します。
湿式メタン発酵には液体状・半液体状の原料が適していますが、NASKEOの前処理技術は固形分率を上限なしに原料を受け入れることが可能。3段階の前処理技術により固形原料の処理が湿式でも可能になり、メタン発酵の世界が大幅に広がります。
乾式バッチメタン発酵技術
メタン発酵の乾式バッチシステムは、複雑な前処理技術を施さずに固形原料を処理する技術。廃棄物は複数の「ガレージ式発酵槽」に投入され、それぞれの発酵槽で6〜8週間発酵。生成したバイオガスはダブルメンブレン式のルーフに蓄えらえれ、その後有効利用のため熱電併給ユニットへ送られます。このシステムは、ガレージ式発酵槽を定期的に満たすことで、連続的なバイオガス生産が可能に。メタン発酵が終わった後に発生されるメタン発酵残渣は含水率80%程の固形残渣で、農地への散布、堆肥化、乾燥などの二次利用方法があります。乾式バッチプロセスは、年間5000〜30000トンの原料に対応します。
乾式バッチメタン発酵技術のメリット
固形原料に適応
消化液排出量ゼロ
異物・夾雑物
管理不要
簡易的な
メンテナンス
機械の依存が少ない
乾式発酵バッチシステムの発酵過程
(発酵槽が4棟の場合)
10日間ごとに消化残渣を搬出し、新鮮原料に入れ替える簡易的な乾式バッチシステムです。
- 日常チェック30分以内
- 前堆肥化作業(原料にメタン菌の普及を増進させるために、新原料と消化残渣を混合する作業を2時間〜半日※原料種類によって変動する)
- 原料の入れ替えを8時間
乾式発酵バッチシステムの発酵過程(発酵槽が4基の場合)
最初に一つの発酵槽に原料を投入し、さらに1週間ごとに発酵槽を替えて投入します。4週間を目処にバイオガスとして搬出し、また新たな原料を投入。そのサイクルで4つの発酵槽を常に稼働させていきます。
コンパクト型メタン発酵技術
NASKEO環境は、ベルギーのBIOLECTRIC社が開発した標準化の小型メタン発酵技術の独占的な販売権を取得。この技術により、畜産糞尿系廃棄物を処理して最大75kW発電するグリーンエネルギーを生産できます。小型メタン発酵技術は、頭数60頭以上のフリーストール酪農場に適し、養鶏や養豚などの家畜糞尿の処理も利用が可能に。プラントはコンパクトで、投入から発酵まで自動化され、メンテナンスの負担も少なく、畜産農家に最適なソリューションです。プラントは組み立て式で、受注から工事完了までの期間は最大6ヶ月間の短縮プランニングが実現できます。
コンパクト型メタン発酵技術のメリット
スピーディに導入が可能
発注から施工完了まで約半年。プラント組み立ては最長で1週間で完成します。
省スペース
プラント面積は200㎡〜750㎡で実現できます。
楽々メンテナンス
日常点検は、およそ15分でOK
液状畜産バイオマスに対応
フリーストール牧場の含水率89%以上のスラリーを回収し、バイオマス資源に切り替えます。
ニーズに合わせた利用
ニーズに合わせたエネルギー利用が実現。低圧・高圧系連携や場内消費が可能です。
牧場の規模に応じて対応
11kW~60kW幅広いモデルサイズを提供し、プラント1基や、並列2基でも可能です。