有機物をバイオガスと消化液に分解
メタン発酵とは?

メタン発酵は、酸素の存在しない嫌気性条件下で働く嫌気性細菌により、下水汚泥、家畜の糞尿や生ごみ・廃油などの有機廃棄物中の有機物を分解し、メタンと二酸化炭素から成るバイオガスと、消化液(発酵残渣)に分解。バイオガスは発電や熱利用のほか、バイオメタン生成、バイオメタン燃料など多岐にわたる用途があり、消化液は肥料として農地などに活用されます。メタン発酵の主な過程は、①加水分解 ②酸生成 ③酢酸生成 ④メタン生成の4段階。湿地等の生態系においては自然に行われていますが、温度・防水・嫌気性・低圧力など多様な条件を管理した発酵槽を用いることで、人為的に操作して生成します。メタン発酵によるバイオガスの生成は、地球歴史上一番古い細菌であるメタン細菌を利用して廃棄物を資源に変換する、「生きている」自然ビジネスです。

バイオガスの仕組み

発電の場合

下水汚泥、家畜の糞尿や生ごみ・廃油などの有機廃棄物を、嫌気性環境で発酵させてメタンガス(通称バイオガス)を生成。そのバイオガスを燃料に、熱電併給発電機のタービンを回して発電します。水分が多く燃えにくいバイオマスでも活用でき、廃棄物の有効利用につながり、発生するガスは発熱量が高く、高効率であることが特徴です。

ガス直接利用の場合

下水汚泥、家畜の糞尿や生ごみ・廃油などの有機廃棄物を、嫌気性環境で発酵させてメタンガス(通称バイオガス)を生成します。そのバイオガスを精製圧縮後に、最低CH4率95%のバイオメタンを生産し、ガス系統に注入することで液化・乗用車専用燃料、ボイラー燃料、水素に活用することが可能に。電線の容量不足の問題で固定買取価格が得られない地域に、有効なソリューションとなります。

さまざまな有機廃棄物をミックスし、
安定したバイオガスを生産します。

単体の原料のメタン発酵(原料を一つだけ)や複雑な多様廃棄物の混合発酵方法を駆使し、安定した発酵を確保してメタン発酵のポテンシャルを最大限まで発揮。さまざまな原料をミックスして発酵すると、ガス量が高くなり、バイオガスプラントは廃棄物処理施設として有効な役割を果たします。しかし、原料をミックスすることで発酵過程の管理が難しくなり、発酵具合の悪化や発酵阻害を起こす場合も。NASKEO環境は、長年の経験を活かした管理を徹底し、最適な原料ミックスを施し安定したガス生産を実現します。

メタン発酵のメリット

農家のために
農家のために

・場内糞尿処理施設の導入により
 事業拡大に貢献
・糞尿から価値を生み出す
 =安定収入の増加

消化液の多面的メリット

「消化液」は、嫌気性メタン発酵過程に由来する有機汚泥。
糞尿と違って成分が安定しており、ミネラル窒素など無機化物質の多いこの消化物は、
バイオガス先進国で成分の効用が認められ、肥料認定を取得しています。

01

消化肥料により飼料が良化

02

食べ残しが減り、飼料費用が減少

03

家畜の死産や寄形、病気が減少

04

生乳質が良化する

05

堆肥に比べて即効性がある

06

土壌改良
貢献す

07

悪臭が
大幅軽減
する

08

発酵過程中に100 %の雑草種子が死滅

09

大腸菌、腸球菌、アシネトバクターの4種が死滅

近隣のために
近隣のために

・肥料の保存および散布に伴う
 悪臭の抑制
・発電、熱利用、バイオメタンの
 生産販売
・近隣の食品産業業者に
 「グリーン」な廃棄物処理方法
 の提供が可能に

環境のために
環境のために

・廃棄物利用エネルギー原理を
 基にした再生可能グリーン
 エネルギー生産
・メタン排出量の抑制
・化石燃料の代替エネルギー
・化学肥料の使用低減
・廃棄物運搬量の減少
・温室効果ガスの削減

地域のために
地域のために

・分散型エネルギー生産により
 地域エネルギーの
 自給自足に貢献
・地域における廃棄物処理の
 課題を解決
・地域のグリーンコミュニケーションを
 促進し、イメージを向上
・地域活性化につながる機会と
 雇用の創出